3年契約の最終年となる秋山翔吾。
秋山自身はスタメン定着に向けて調整を続けているが、アメリカ国内の秋山への評価はあまり高くない。
では、秋山がスタメン定着することはあるのか、以下で考察していく。
アメリカ国内での評価
まず初めに、MLBでの成績をざっと見ていく。
MLB2年間で142試合、打率.224、71安打、0本塁打という結果にとどまり、日本で216安打というシーズン最多安打を記録した選手とは思えない低調ぶりだ。
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低評価の理由
このような成績により、アメリカ国内では秋山に対する評価は低い。
秋山は2022年シーズン開幕に向けた40人のロースターには名を連ねたが、「他に入れるべき選手がいるのでは?」という意見が挙がっている。
特に評価が低いのは2年間で0本塁打という点だ。イチローと比較するのは酷だが、イチローは安打だけでなく本塁打も毎年打っていた。
また、33歳という年齢も低評価の要因となっている。
球団としては2年間成績を残せなかった33歳の秋山よりも、伸びしろがあり年俸が低い若手選手を積極的に使い成長を促したい。
そういった意味で、秋山の優先順位は自ずと低くなっている。
苦悩を擁護する声
一方、秋山の苦悩を擁護する意見もある。
秋山は2020年にシンシナティ・レッズと3年総額2100万ドルで契約を結んだが、直後にコロナの影響でスプリングトレーニングが無くなり、実力を証明できないままレギュラーシーズンに突入した。
2021年シーズン前も、怪我の影響で故障者リストに入り、そのまま開幕を迎えた。
したがって、MLBで過ごした2年間はどちらも「ぶっつけ本番」で首脳陣の信頼を獲得しなければいけなかった。
また、レッズのメンバー構成も秋山を苦しめた要因と言える。
レッズの主力選手であるジェシー・ウィンカー、タイラー・ネイキン、ジョーイ・ボットは左打者であるため、左打者は飽和状態となっている。
特に外野手に限って言えば、秋山より序列が上とされているウィンカー、ネイキン、TJフリードルが左打者である。
現在、右打ちの外野手の獲得に動いているそうなので、ますます秋山にとって厳しい状況となる。
では、秋山がスタメンに定着することは可能なのか、以下で考察していく。
スタメン定着の可能性
まず、秋山にとって大きなニュースは「ナ・リーグのDH導入」だ。
DHが導入されると、これまでレフトを守っていたウィンカーがDHにまわるため、左翼手の枠が空く。
この左翼手を巡ってスタメン争いが繰り広げられそうだ。
現時点で最も可能性が高いのは、TJフリードルだ。
フリードルは昨年メジャーに昇格したばかりだが、打率.290と結果を残し、将来を嘱望されている選手だ。
加えて、ニック・センゼルも虎視眈々とスタメン定着を狙っている。
センゼルは右打ち且つ内野も守れるという点で貴重な戦力と言える。
秋山がスタメンを奪取するには、やはりコンパクトなバッティングと守備力をアピールする必要があるだろう。
秋山を含め、上記で挙げた選手たちはMLBでの実績が少ないため、与えられた出場機会でいかに結果を残せるかが重要になってくる。
ただ、アメリカ国内で秋山をスタメン予想に挙げている媒体はほとんどなく、秋山は2022年シーズンも苦労しそうだ。
まとめ
秋山は2022年シーズンも苦労することが予想されるが、それは秋山自身が一番わかっているだろう。
2022年シーズン開幕の秋山の変化を見守り、応援していきたい。