ロックアウトの最中、ニューヨーク・ヤンキースとアーロン・ジャッジの今後の動向に注目が集まっている。
2022年シーズン終了後、フリーエージェントとなるジャッジについて、契約延長すべきか否かの議論が盛んに行われている。
この記事では、ヤンキースはジャッジと契約延長すべきか否かについて考察する。
ジャッジに対する評価
まず初めに、ジャッジに対する現地の評価を見ていく。
ポジティブ・ポイント
ジャッジは2017年に52本塁打を放ち、本塁打王と新人王をダブル受賞した。2017年以降は自慢の長打力を武器に、毎年30本近くの本塁打を放っている。
ジャッジのプレーに関する評価は軒並み高く、特に打撃に関してはMLBトップクラスの評価を受けている。
さらに、ジャッジはプレーだけでなく、人格者かつ強いリーダーシップを持っているため、チームメイトからの信頼も厚い。
そして、ファンからの人気も高く、2021年のユニフォーム販売枚数はMLB第7位であった。
ネガティブ・ポイント
ジャッジには大きな不安材料がある。
それは、怪我が多く戦線離脱が多いことだ。
2017年は155試合に出場したが、2018年は112試合、2019年は102試合、2020年は28試合、2021年は148試合の出場となっており、2017年以降は全ゲームの77%のみの出場にとどまっている。
ジャッジの契約延長が反対される大きな要因は怪我によるものだ。
契約延長の可能性
それでは、ヤンキースとジャッジの契約延長の可能性を考察していく。
契約延長する可能性
結論から言うと、ヤンキースはジャッジと契約延長する可能性が高い。
理由は大きく3つだ。
①単純に選手として優れている
②キャプテンに適任
③フィールド外の恩恵
①について。
前述したとおり、ジャッジはMLBを代表する打者であり、今後もチームを支えていくことが可能だ。
怪我が多く出場試合数が減少する可能性はあるが、守備位置を変更するなど改善の余地はある。
②について。
これも前述したとおりだが、ジャッジのリーダーシップについては多くの人が高く評価しており、キャプテンに推す声も多い。
ヤンキースにはデレク・ジーターが引退して以降、明確なチームリーダーがいなかった為、球団としてはジャッジを真のキャプテンに据えたいと考えている。
③について。
ジャッジはプレー以外でもヤンキースに恩恵をもたらしている。
ジャッジはファンから人気があるため、ヤンキースのアイコンとしてチケット販売収入や広告宣伝費など、あらゆる面でヤンキースの懐を潤している。
あらゆる側面を考慮して、ヤンキースはジャッジと契約延長すべきである。
契約延長しないシナリオ
一方で、契約延長しない場合のどのようなシナリオが考えられるのか考察していく。
ヤンキースとジャッジが契約延長しないと考えるのは難しいが、新たな遊撃手を獲得した場合に限り、ジャッジとの契約交渉が難航するだろう。
新たな遊撃手とは誰なのか。
最も可能性が高いのはヒューストン・アストロズからFAとなったカルロス・コレアだ。
現在は遊撃手の市場価格が急騰しており、仮にコレアと契約を結んだ場合、契約金は3億ドル以上と言われている。
そうなると、自ずとジャッジとの契約金が抑えられるため、金銭面で契約が難航する可能性がある。
ただ、コレアより市場価格が安いトレバー・ストーリーなどと契約した場合は、ジャッジと契約延長する可能性が高い。
カルロス・コレアの今後の動向についての考察はこちらの記事
トレバー・ストーリーの今後の動向に注目についての考察はこちらの記事
結論
これまで2つの可能性について考察したが、結論、契約延長の可能性が高い。
ジャッジの契約延長は、本人、球団、ファンが望むものであり、全ての人に恩恵をもたらす。
怪我の影響が心配だが、負担が少ないポジションに変更するなど予防策はある。
ヤンキースとジャッジの今後の動向に注目だ。