2021年出雲駅伝は東京国際大学の初優勝で幕を閉じ、大学駅伝に新たな風が吹く予感を漂わせました。
そして、東京国際大学は2021年11月7日に行われる全日本大学駅伝でも優勝候補の一角に名を連ねています。
しかし、過去のデータを見ると出雲駅伝で初優勝したチームが全日本大学駅伝で優勝したケースは1度しかありません。
この記事では、出雲駅伝初優勝チームの全日大学駅伝の成績を振り返るとともに、今年の東京国際大学の優勝確率を予想します。
直近5大会で起きたアンカー逆転についてはこちらの記事で紹介しているので合わせてご覧ください。
出雲駅伝で初優勝した大学の成績
過去を振り返ると、出雲駅伝で初優勝した大学は全日本大学駅伝でほとんど勝てていないということが分かりました。
そこで、出雲駅伝初優勝した大学の全日本大学駅伝の成績を振り返っていきましょう。
各大学の名将が語る勝利の方程式はこちらから⇨箱根駅伝 勝利の方程式 7人の監督が語るドラマの裏側 (講談社+α文庫)
1989年 日本大学
第1回出雲駅伝で初優勝した日本大学は1区で区間賞を獲得し幸先良いスタートを切りましたが、2区で大東文化大学に逆転され、そのまま2位でフィニッシュしました。
この年の大東文化大学は出雲駅伝2位、箱根駅伝1位という結果を残したのに対し、日本大学は出雲駅伝1位箱根駅伝2位という結果を残しました。
つまり、日本大学と大東文化大学の2強時代でした。
1990年 大東文化大学
第2回出雲駅伝で初優勝した大東文化大学は全日本大学駅伝でも優勝しました。
出雲駅伝で初優勝した大学が全日本大学駅伝も制覇したケースがこの年の大東文化大学のみです。
ちなみに、この年の大東文化大学は箱根駅伝も制覇し史上初の大学駅伝3冠を成し遂げました。
1991年 山梨学院大学
第3回出雲駅伝で初優勝した山梨学院大学の必勝パターンはアンカーのジョセフ・オツオリが逆転することでしたが、全日本大学駅伝ではトップ日本大学と4分51秒差の5位であったため逆転できず2位でフィニッシュしました。
山梨学院大学は箱根駅伝では優勝し大学駅伝2冠を達成しました。
1996年 早稲田大学
第8回出雲駅伝で初優勝した早稲田大学は1区18位とブレーキしそのまま立て直すことが出来ず最終的に4位でフィニッシュしました。
ちなみに出雲駅伝でも1区16位でブレーキしたもののアンカー小林雅幸が8人抜きで初優勝しました。
(出雲駅伝のアンカー逆転劇についてはこちらの記事で紹介してます。)
1997年 駒澤大学
第9回出雲駅伝で初優勝した駒澤大学は1区から一度もトップに立つことが出来ず4位でフィニッシュしました。
この年の箱根駅伝は2位に入り強さを証明しました。
ちなみに、この年は神奈川大学が全日本と箱根を制覇し大学駅伝2冠を達成しました。
駒澤大学を強くした勝負めしはこちらから⇨
第11回出雲駅伝で初優勝した順天堂大学は1区から1度もトップに立つことが出来ず3位でフィニッシュしました。
この年の箱根駅伝では7区でトップに立ちましたが9区で再逆転され、駒澤大学に優勝を譲りました。
出雲駅伝では貴重な3年生以下のメンバーで優勝を成し遂げました。
(順天堂大学の他に3年生以下のメンバーで優勝した大学はこちらの記事で紹介してます。)
2005年 東海大学
この年の東海大学は全日本大学駅伝に出場していません。
2011年 東洋大学
第23回出雲駅伝で初優勝した東洋大学は序盤から優勝した駒澤大学に先行され、アンカー柏原が区間賞の走りで猛追しましたが2位でフィニッシュしました。
この年は柏原竜二の最終学年の年ということで出雲駅伝と箱根駅伝を優勝し大学駅伝2冠を達成しました。
大学駅伝を盛り上げた柏原竜二には感謝。
東洋大学を常勝軍団に築き上げた酒井監督のマネジメント方法はこちらから⇨怯まず前へ
2012年 青山学院大学
第24回出雲駅伝で初優勝した青山学院大学はこの年の全日本大学駅伝には出場していません。
2019年 國學院大學
第31回出雲駅伝で初優勝した國學院大學は、浦野雄平や土方英和など充実した戦力を持ち優勝候補に挙げられていましたが序盤から流れを掴むことが出来ず7位でフィニッシュしました。
箱根駅伝では総合3位に入り自力の強さを見せました。
國學院大學が強豪校になったメソッドはこちらから⇨歴史を変えた挑戦 國學院大學陸上競技部で僕が実践した 非エリートで強いチームをつくる方法
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東京国際大学はどうなる?
先述の通り、出雲駅伝で初優勝した大学は全日本大学駅伝でほとんど優勝できてないという記録があります。
では、今年の東京国際大学も全日本大学駅伝での優勝は厳しいのでしょうか。
私は東京国際大学が優勝する可能性は高いと思います。
なぜなら、全日本大学駅伝の8区は19.7kmもありイエゴン・ヴィンセントの走力を考えると1分30秒差でも逆転は可能ですし、出雲駅伝では日本人選手も素晴らしい走りを見せていたのでブレーキが起きなければ優勝する可能性が高いです。
東京国際大学は出雲駅伝では3年生以下でメンバーを組んできましたが、距離が長くなる全日本大学駅伝では走り込みをしてきた4年生の力が必要不可欠です。
東京国際大学の4年生は大学駅伝の経験が少ないので不安はありますが、もし4年生が良い走りをすることが出来れば優勝が大きく近づきます。
(全日本大学駅伝で3年生以下のメンバーで優勝したのは1度しかありません。詳しくはこちらの記事をごらんください)
まとめ
以上でこの記事は終了です。
出雲駅伝で初優勝したチームが全日本大学駅伝を優勝したのは1度しかありませんが、今年の東京国際大学は全日本大学駅伝を優勝できる可能性は十分あります。
このジンクスを打ち破ることが出来るのか、東京国際大学の走りに注目です。